通信制高校の費用について

通信制高校で学びたいと思ったとき、また、保護者の方にとってお子さんが通学を希望されるとき、大きな心配のひとつは「どれくらいお金がかかるだろう?」ということではないでしょうか。

通信制高校は、全日制高校と同じく公立と私立があります。そして、学費についても全日制と同様、費用に大きな差があります。
一体、どのような点で異なってくるのか、見てみましょう。

公立と私立の現状

通信制高校における公立と私立はどのように異なるでしょうか。順番に見てみましょう。

文部科学省による「学校基本調査」(平成28年度)によると、通信制高校の設置数は公立校が78校、私立校が174校となっています。数字からも分かるように、私立高校の方が圧倒的に多いです。当然、生徒数においても、公立よりも私立の生徒さんが多く在籍しています。

通信制高校でも全日制と同じく、公立の方が私立よりも学費がかなり安いです。その理由について見ていきましょう。

公立はなぜ学費が安いのか


公立の学校は地方自治体が設置・運営しています。運営主体が安定した財源をもっているため、「自学自習」を基本とする通信制高校において、自ら進んで計画を立て、実行できる方にとっては、公立の学校を選ぶことで費用を抑えつつ学ぶことができるでしょう。

反面、公立ならではのデメリットもあります。
生徒へのサポート体制が手厚いとは言いがたい状況です。公立校は「学校教育法」に基づき、先生の配置人数が定められていますが、生徒約40人につき先生が1人となっています。

ですから、生徒一人ひとりに対する指導やフォロー体制が整っていないため、きめ細やかな指導があまり期待できません。
生徒本人の「卒業したい」という意思が固く、自主性を持って3年間の学習を計画的にコツコツと進めることができれば問題ありません。しかし、途中で学ぶ意欲を失うことも多々あるため、公立の通信制高校は私立に比べて卒業率も低くなっています。
公立の通信制高校を選ぶ場合は、自分で学ぶ意欲をどう維持することがカギとなってきます。

また、公立は全国47都道府県で、たった78校(平成28年度)しかありません。
通いたい公立高校が自宅から通える範囲にあれば問題ないですが、遠方にある場合は難しい場合があるでしょう。
公立の場合、実際に登校するスクーリングは週1回なため、通える範囲であることが必須となります。3年間、無理なく通える公立学校が、通学に便利な場所にあるとは限らないのが現状です。

私立の高校はなぜ、公立より高いのか


私立の学校は学校法人が運営主体であり、運営団体や個人の出資、生徒の授業料や国の補助金で運営しています。民間団体による運営であるため、財政的な面で公立よりも不利であるといえます。

しかし、「自学自習」といっても、3年間の在学期間中に自分で学習スケジュールを立て、きちんと進行管理をすることは、強い意志を持っていないとなかなか難しいです。

生徒の中には3年で単位を取ることができず、数年オーバーしたり、場合によっては途中で挫折する方もいます。そうすると「何のために高校へ進学したのか」という事態に陥りかねません。
それを避けるための「学習の継続性」や「生活・精神面」のサポートについては、私立の方が手厚いことが多いです。
学校によっては、インターネットを使ったWebコースを設定し、スマホで学習することもできます。また、レポートを提出する際も郵便でなく、インターネットで提出できるところもあります。

スクーリングの回数を定期的に作り、全日制に近い形で登校することができます。スクーリングでは、自宅の学習だけでは分からないところを質問したり、レポート作成のアドバイスを受けることができます。また、学習面だけでなく生活面や進路について直接相談することができます。
最近の私立高校では、臨床心理士、スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターを配置するところも多いです。あるいは、先生自身がそういった資格を持っている高校もあります。
そういった手厚いサポート体制を維持するため、私立の高校は公立に比べて学費が高めの設定になっているのです。

ズバット通信制高校比較

通信制高校の具体的な費用

通信制高校は単位制を取っているところがほとんどです。

通信教育受講料
・公立高校:1単位当たり  約300円
・私立高校:1単位あたり 約5,000円

これに、卒業するために必要な74単位を合計すると、
・公立高校: 約25,000円
・私立高校:約370,000円
となります。

このほかに設備費や諸経費が加算されます。
・公立高校:3年間で卒業した場合、1年で約3万円
・私立高校:3年間で卒業した場合、1年で約20万円~100万円

また、運営団体やスクーリングの日数等によって費用が変わります。ネットによるコースを選択した場合、スクーリングの日数がが少ないため費用が安く抑えられます。「あまり登校したくない」という方の場合は、こちらのコースを選ぶと良いでしょう。
逆に、スクーリングの日数を増やして「毎日のように通いたい」、「クラブ活動にも参加したい」と積極的に登校したい場合、登校日数が多くなるほど費用がかかります。
また、修学旅行や資格取得などのオプション・コース等を選択した場合、別途費用がかかります。ただし、高校卒業と同時に資格取得することができ、就職に有利になることもありますので、学費は高くなりますが必要経費と捉えるかどうか、一概には言えません。

私立の場合、高校卒業資格をメインにする学校、プラスアルファで各種資格や技能取得を目指す学校、あるいは個人のニーズに合わせた学習内容を提供してくれる学校など、全日制高校と違って様々な学校があります。
入学を検討されている学校がある場合、学校が行っている内容や費用をよく確認することがとても大事です。

様々な支援金制度

高等学校就学支援金


全日制高校と同じく、通信制高校でも学費が免除となる「就学支援金」という制度があります。世帯所得の条件はありますが、学校を通じて誰でも申請できます。毎年4月と、昨年度所得が確定する7月の二回、公立・私立ともに学校を通じて年に2回申請します。

公立の場合:ひと月 520円

私立の場合:ひと月 9,900円

ぜひ、学費を考えるときの参考にしてください。

※ただし、次の方は対象外となります。
・在学期間が通算して 48 か月(4年以上)を超える方(休学の期間を除く)
・保護者の特別区(市町村)民税の所得割額が一定額以上の方

学び直し支援金制度

高校を中途退学した方で再び高校へ通う場合「学び直し支援金」を受けることができます。通信制高校の支給期間 である 48 か月(4年間)以内であれば、保護者の所得要件などを満たせば、学校を通じて申請し支援金を受けることができます。
これらの条件を満たしている場合、通信制高校を通して申し込みをすることができます。

全日制高校では3年間ですが、通信制高校の場合、最長4年間支給を受けることができます。
就学支援金も考えた上で学費を考えてみてください。希望する学校へ資料を取り寄せ、支援金について詳しく話を聞くと良いでしょう。丁寧に教えてもらえます。

通信制高校の学費についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
通信制高校の特に私立高校では、学費や内容について様々な違いや特色があります。費用はもちろんですが、ご自分に合った学校、希望する学習スタイル、将来やってみたいことについて考え、じっくり選ぶようにしてください。

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